大阪府議会令和8年(2026年)2月定例会における、民主ネット大阪府議会議員団態度について
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2026年3月24日
民主ネット大阪府議会議員団
代 表 山田けんた
幹事長 野々上 愛
大阪府議会令和8年(2026年)2月定例会における、
民主ネット大阪府議会議員団態度について
大阪府議会2月定例会が閉会した。今、世界的な喫緊の課題は、米国とイスラエルによって突如開始された戦争の影響による原油高やエネルギー問題、さらには気候変動問題への対策である。東京都をはじめとして多くの自治体が、エネルギー問題の対策会議や、事業者向けの相談窓口の開設など対応を急ぐ中、大阪府では副首都・法定協議会設置の議論に終始した。物価高にあえぐ府民や事業者にとって緊急性の高い議論が後回しになっていることを憂慮する。
大きな転換点となる当初予算はじめ関連議案の採決に際して、本来であれば本会議での討論を通じて会派の態度を明らかにするところであるが、全国的に見ても極めて異例の、少数会派に討論を認めない大阪府議会の運営により、当会派は発言機会がない。よってここに声明を公表する。
【反対】議案1号 令和8年度大阪府一般会計予算の件ならびに、議案2号 令和8年度日本万国博覧会記念公園事業特別会計補正予算(第2号)の件、報告1号 令和7年度大阪府一般会計補正予算(第6号)の専決処分の件ほか
新年度予算は、急激な原油高が、来年度どの様に影響してくるかを織り込んだ編成とは言い難い。建設工事等は特にインフレスライド条項があることから補正予算が必要となる可能性が高く、また、原油価格を安定させるために、原油需要をどの様に抑えるかという観点も不足している。府民所得は物価高に追いつかないことが予想され、府内産業にも難しい舵取りが求められる中、大阪市廃止・特別区を設置するために人員を配置することや予算を割くことに大阪府の関心が向いてしまっている。
大阪府知事選挙は23億円を要したが、来年も再度府知事選挙に同程度の費用負担が見込まれる。予算概要で示されている「副首都・大阪」の早期実現に係る予算のうちソフト事業の多くを23億円あればカバーできることからも、本来であれば来年度の事業予算に充てることができたはずである。
万博記念公園駅前周辺地区活性化事業について、吹田市の万博記念公園駅前に西日本最大級(1.8万人収容可)のアリーナをはじめ商業施設等を含む開発事業が2020年(令和2年)の公募より事業計画が進んできた。しかし、敷地内での集合住宅建設が吹田市の「千里万博公園スポーツ・レクリエーション地区内における建築物の制限等に関する条例」の要件を満たさないとして、地元吹田市から文書が発出される他、吹田市議会からも大阪府に対して、「事業者に十分な説明責任を果たすことを働きかけ、府としても本事業が地域住民の理解と納得を得て進められるよう務めること」等と意見書や決議が出されてきた。
駅前には45m(10階建て)の商業施設・ホテルの建設が予定されているが、昨年、国の重要文化財に指定された太陽の塔の目前を遮る可能性がある等懸念がある中、本事業が地元住民に本当に望まれる事業であるかどうかの確認が必要である。しかし現状は、環境アセスメントが未だ終わっていないことから、地元市や地元住民の合意を得られたとは言えない状態にある。
本来、大阪府は事業者に対し、地元市や地元住民に十分な説明を行い合意を得なければ予算は付けられないと、市民の側に立ち事業を進めるべきであるが、府は環境アセスメント前に、将来の予算を保証する債務負担行為を設定した。
また、この債務負担行為は事業者が建設したペデストリアンデッキ等約61億円分を大阪府が買い取ることを約束するもので、大規模なペデストリアンデッキの必要性があることに納得感は無く、関連議案には賛成できない。
【賛成】議案106号 大阪府警察職員定員条例一部改正の件
本議案は、2030年以降の開業を予定している夢洲IR・カジノ設置に伴う、夢洲区域整備計画に基づく警察職員増員である。区域整備計画では増員分の警察職員人件費は納付金等で賄うとしているが、開業前の取り扱いについては細かな定めがない。当会派としては、警察職員の増員については反対するものでないが、納付金による職員人件費の取り扱いについて、早急に調整することを求めた。
また夢洲新警察署設置費用に充てられるであろうイニシャルコストとして71億円が区域整備計画書に明記されているが、昨今の物価高騰に合わせた予算規模への見直しが必要である。
【反対】議案111〜114号 令和度大阪府8年一般会計補正予算(第1号)ならびに副首都・大阪にふさわしい大都市制度協議会の設置に関する件ほか関連議案について
大阪市を廃止し特別区を設置するために法律上必要な特別区設置協議会(以下、法定協議会)の設置関連議案4件が吉村知事の出直選挙の再選を名目に上程された。大阪市を廃止し複数の特別区に再編することは、大阪市民への影響が最も大きく、必要となる住民投票も大阪市においてなされるものであり、法定協議会の設置規約も大阪市会での議決を要する。しかし、大阪市において本議案の上程すらなされていない中で、大阪府は本議案を府議会に上程した。基礎自治体としての大阪市及び大阪市会の軽視に他ならない。
本関連議案は、大阪維新の会府議団の継続審査の申し出により、閉会中継続審査となった。しかし、継続審査のままでは、府の議案が上程されている状態が維持され、当事者たる大阪市と市会による議案検討の余地を硬直化させるため、一度廃案にすべきである。
今回、閉会中継続審査となり、大阪市が幹事団体である副首都推進局に府の職員を配置することに伴う人件費を負担する予算も見送りとなった。しかし、府は予算の根拠となる約20人の職員を副首都推進局に4月から配置する計画としおり、議会の意思の軽視に他ならない。一方、過半数会派である大阪維新の会が、そのことを肯定しており、法定協議会の設置ならびに、大阪市廃止の準備が、関連議案の議決を待たずに実効的には進められることが予想される。
吉村知事が来年度内の住民投票を掲げていることから、時間的に来年度上期には大阪維新の会により本議案が強行採決される可能性が高いと考えられる。加えて、下記理由により、特別区設置には賛同できないことは元より、法定協議会の設置規約や予算にも問題があると考えるため、関連4議案には反対である。
・一般に、自治体を分割することは、人件費や事務費の増加を伴うため、慎重かつ十分な検討が必要であること。
・特別区設置については、2度の住民投票で多大な税金を投入した上で否決されたこと。
・大阪市の経済圏域は大阪府を超えるため、近隣他府県をおきざりにして、大阪府を副首都とし、国から優遇を求めることは副首都圏域を代表する大阪府の振る舞いとして自重されるべきものであること。
・特別区設置の法定協議会であるにも関わらず、過去に2回の規約名には含まれていた特別区設置という法律を根拠にした文言が削除され、一方、未だ法規定のない副首都という文言が入り、今後メディア等でミスリードが起こることが容易に想像できること。
・広域一元化による明るい未来はあくまで楽観論であり、コストやリスクを明確にすべきこと。
・大阪市長が副首都は都心部への集中投資と議会で答弁していることから、大阪市以外の市町村への投資が減少する懸念があること。
・協議会の運営について、20人中13人を占める大阪維新の会のみで議事が成立してしまい、コスト増加等、明らかにするリスクが隠ぺいされてしまう懸念があること。
・本来比較すべき、現行の政令指定都市の良さ、総合区や特別自治市のメリットデメリットが、特別区設置ありきの協議会においては中立的に評価されず、特別区設置のみが評価され、あるいはそれすらまともに広報されない可能性のあるプロパガンダ的広報に府市合計で9千万円の予算が計上されていること。
・広域自治体による前のめりな事業は地元市や住民合意を無視し混乱を生むこと。
【反対】議員提案第2号 有権者の知る権利を阻害する選挙妨害への対応強化を求める意見書
「有権者の知る権利を阻害する選挙妨害への対応強化を求める意見書」は、近年の選挙において候補者の演説を妨げようとする行為が増えていることを問題視し、「表現行為と選挙妨害の区別を明確化する指針の整備」などを求めるものである。
しかし、言論の自由に対する規制全般がそうであるように、「表現行為と選挙妨害の区別」は複雑な問題であり、政治権力がこれを取り締まることには慎重であるべきだ、という原則は重要である。
近年では、むしろ候補者側から、差別煽動や個人攻撃など、選挙運動の範疇を逸脱した言論が見られることもあり、候補者攻撃もこうした状況への「カウンター」という側面もあるため、単純に何か一つを規制すればいいという話ではなく、バランスの取れた対応が望まれる。加えて「有権者の知る権利」を議論するのであれば、直近の大阪府知事・市長の出直し選挙は、あまりにも短い準備時間による選挙執行により、掲示板の設置が告示に間に合わない、規定を大幅に下回る数しか設置されないなどの事態が発生しており、大きな問題である。
まずは選挙運動のあり方や公選法225条の運用に関する社会的な議論を、一般有権者も巻き込むような形で深めていくことが重要である。
以上
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大阪府議会 民主ネット大阪府議会議員団


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