東京都議会で質問に立った女性都議に女性蔑視のヤジが発せられ、発言者の特定から謝罪会見、その後の議会としての対応等が、連日ニュースを賑わしています。またこれを機に各地の議会内外での“セクハラ”“マタハラ(マタニティーハラスメント)”に関するニュース報道も相次いでいます。 高槻市議会でも時々ヤジが発せられる事はありますが、36人の議会では誰が発言したかは一目瞭然です。加えて、今回の様な女性蔑視ヤジは発せられる事はないですし、仮にそのような事があっても今回のように放置される事はあり得ません。それは
議会の1/3を女性議員が占める事が大きな要因です。 ちなみにお隣の島本町議会の女性議員比率は1/2で日本一です。 一方、日本の女性議員比率は、国会は衆参合わせて10.8%、都道府県議会8.7%、区市議会13.4%、町村議会8.6%という低い割合です。(2013年12月内閣府調べ) 議会の極端な女性比率の低さが、非常識な議会運営を放置する遠因になっているのかもしれません。クオータ制度(女性議員の割当制度、北欧や韓国では導入済みで女性議員の比率が飛躍的に向上しています。)の導入等で女性議員の比率をあげて行く事が必要です。 さて、そもそも議会におけるヤジとはどのようなものでしょうか。相反する政策に対してや、市長などの答弁が不誠実な時には、思わずヤジは飛ぶものです。一方で今回のような人格を否定するものや、新人議員に対するベテランのいびりの様なヤジはいかがなものかと思います。 では、ヤジはどう対処されるべきなのでしょうか。 本会議中は議長に指名された発言者以外の発言は全て不規則発言とされ、原則議事録等にその内容は残りません。 仮に卑劣なヤジ発せられた場合は、会議規則に従い、議長にヤジを止めるよう求めたり、更に、その場で他の議員が休憩動議をかけるか、野次を飛ばされた発言者本人が、その場で議長に申し入れをするのが定石です。 しかし今回の都議会ではそう言った対応がなされませんでした。ヤジを飛ばした議員だけではなく、看過していた周りの議員や、適切に処理を行なえなかった議長の責任も問われます。議会の品位を上げ、多様な視点から政策を吟味する場にしていくために、女性が声を上げ易い議会にして行く努力は日本全国でまだまだ必要なようです。
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